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義捐金

①スリランカ南部ゴールで津波に遭遇し、家族と住居を失った人々に、新しい家を
②同じく津波で船を失った漁師たちに新しい船を

以上の目的で義捐金を集めてます


現地でそれがどのくらいかかるかというと

2LDKの質素な家=約15万円
エンジン付き3人乗りボート(マグロ漁船)=約35万円
カタマラン船(木製の小船・イカ漁船)=約5万円

現在のところ家2軒、エンジン付きボート1艘をゴール地区の被災者に贈ることが出来ました。
協力してくれた皆さん、本当にありがとう。



振込先は
三井住友銀行 麻布支店 普通 0964394 ヌマジリトシロウ

どんなに小さな金額でも大きな意味があります。協力宜しくです。


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# by djmuybien | 2005-02-26 18:59 | 義援金について

#1 失われた楽園

 2004年12月26日日曜日満月。スリランカ南西海岸はヨーロピアン・トラベラーが作り上げたリゾート。クリスマス明けの日曜日のウナワツナ・ビーチは休暇中の欧米ツーリストで溢れている。それを待ち受ける物売り、トゥクトゥク(三輪タクシー)、そして満月は「ポヤ」と呼ばれる国民の休日で、ローカルの海水浴客が車にぎゅうぎゅう詰めでやってくる。1年で一番ビーチが盛り上がる日曜日。そこに津波がやってきたのは、多分10時前と11時過ぎ。そしてすべてが台無しになってしまった。大波が全部洗ってしまって、あとには瓦礫となぎ倒されたココナッツと無数の死体が残った、そう英字新聞の電子版は伝えた。


はじめのうちは楽観的だった。スマトラ島で起きた地震の津波が海を隔てたインド大陸に被害をもたらすなんて、それも僕たちの知るビーチ、ウナワツナはスリランカ南西岸にあって、津波が打ち寄せるといっても、それは地理的に東海岸だけだと想像していた。ちょうどその頃の僕たちは、スリランカへ発つ前の少ない時間を過すためにと、奥多摩の温泉に出掛けていた。帰ってから大急ぎで夕刊を買って小さな携帯テレビの粗雑な画面にかじりついた(僕たちの家にはテレビがない)。その時まではまだ心のどこかで、自分には関係のない悲劇に違いない、そう信じていた。けれどテレビが伝える事実は僕らの考えられる範囲で最悪のものばかりだった。そして最悪の事態は、数時間おきのニュースがどんどん更新していく。翌日の朝刊一面にはウナワツナの隣町、ゴールの無残な姿があった。きっといつも酒を買いに行っていた海沿いの酒屋が、二隻の船に押しつぶされ粉々になっていた。昨日の晩から電話をかけているウナワツナの親友もその奥さん(名前はキルティとブリギタ)も、電話は全然繋がらない。僕たちの楽園だったはずの風景が、ガラガラと崩れて地獄絵図に変わり始めた。
 現地に何度電話しても繋がらず情報が錯綜する中、英字新聞の電子版は早くもビーチリゾートの惨状を伝え始めた。当日はクリスマス明けの日曜日でとても混み合っていたこと。多分5~60あったレストランやゲストハウスは小さな丘の上にあった一軒を除いて全て洗い流されてしまったこと。ほとんどの人はどうなったか判らないが、生き残ったオーストラリア人看護士が唯一残ったゲストハウスで、運ばれてくる怪我人を手当てしているということ。けれど全てを流してしまった津波のあとに満足な医療具が有るわけも無く、そして運ばれてくる人々はすでに生き絶えた人々が少なくなかったこと。そしてこのオーストラリア人もすぐに母国へ帰ることだろうということ…生き残ったツーリストの談話として、「死んだ奴らは幸福だ」とも書かれていた。
# by djmuybien | 2005-01-18 17:54 | スリランカ滞在記